
<ヤクルト0-6中日>◇29日◇神宮
中日の新外国人カイル・マラー投手(27)が6試合目でようやく来日初勝利を挙げた。7回6安打無失点。
アスレチックスで開幕投手も務めた元メジャー左腕が、大塚晶則投手コーチ(53)の教えで日本野球を学んだ。右肩の開き、上げた右足を一度ピタッとためるフォームなどを、ブルペンで投げ込みで体にたたき込んだ。「米国でこんなに投げたことはないよ」と話しながらも、必死に取り組んできた。
この日は序盤3回までに野手陣が6点の援護をプレゼント。「感覚としてすごくよかった。野手のみなさんが早くに点を取ってくれて、いい守りもあった」と感謝した。
高橋宏斗投手(22)と2枚看板と大きな期待をかけられ開幕したが、5試合未勝利。初勝利に2カ月もかかった。「長くなったけど、みんなの助けを借りて勝つことができた」と喜んだ。支えてくれた妻はスタンドで観戦していた。この喜びを伝えたいのが、米国に預けてきた愛犬アストロちゃんだ。「会いたいよ。向こうに預けてきたんだ」。顔写真が入った特製マグカップを常に愛用し、存在をわすれることはなかった。ようやくいい報告となったが、米国に帰るまでにもっと白星も積み重ねる。