
レアル・マドリードがコモに所属するアルゼンチン代表MFニコ・パス(20)の買い戻しオプションを行使するつもりだと、スペイン紙アスが28日に伝えた。
今季メジャータイトル無冠に終わったRマドリードは現在、来季に向けて積極的にDF陣の強化に動いており、すでにボーンマスのスペイン代表DFハイセン加入が決定した。さらにリバプールのイングランド代表DFアレクサンダー=アーノルドとの契約が間近に迫り、Rマドリードの下部組織出身のベンフィカのスペイン人DFアルバロ・カレーラス獲得を視野に入れている。
アス紙によると、Rマドリードは次にモドリッチがクラブワールドカップ後に退団する中盤の強化を考え、昨夏600万ユーロ(約9億6000万円)でコモに売却したニコ・パスを連れ戻すつもりでいるという。Rマドリードはニコ・パスに関して、保有権の50%と低価格での買い戻しオプションを保持している。
買い戻し金額は、今夏800万ユーロ(約12億8000万円)、26年900万ユーロ(約14億4000万円)、27年1000万ユーロ(約16億円)と、時間が経つにつれて値上がる契約になっている。
コモのセスク監督はニコ・パスについて、「Rマドリードは彼を買い戻せるが、もしその権利を行使しないなら、4000万ユーロ(約64億円)や5000万ユーロ(約80億円)でも売却するつもりはない」と言及し、その実力を高く買っている。
ドイツの移籍情報サイト「トランスファー・マーケット」はニコ・パスの市場価値を3500万ユーロ(約56億円)と見積もっており、Rマドリードが買い戻せる金額よりも非常に高い。
ニコ・パスは11歳でRマドリードの下部組織に入団。それ以降、順調にステップアップし、昨季Bチームのカスティージャに昇格した。そのシーズン、トップチームデビューを果たして8試合出場し、1得点を記録。コモに移籍した今季はセリエAで35試合に出場し、10位で終えたチームで6得点8アシストと十分な結果を残している。(高橋智行通信員)