
<楽天2-1日本ハム>◇24日◇楽天モバイルパーク
日本ハムは拙攻で敗れ、2位西武とのゲーム差が「1」に縮まった。楽天戦は1死満塁の好機をつくった初回を含め、5イニングで先頭打者が出塁。同じく5イニングで得点圏に走者を進めながら、8残塁で1得点にとどまった。楽天浅村に許した通算2000安打となる右前適時打などで失った2点を跳ね返せなかった。
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追いつけそうで追いつけなかった。終わってみれば、初回に浅村のメモリアルな一打で失った先制点が決勝点。日本ハムは5イニングで先頭打者が出塁し、7イニングで走者が塁を賑わしたが、8残塁で1得点のみ。新庄監督は「何とかしたい気持ちで食らい付いていこうと思えば思うほど、ボール球に手を出してしまう」。9回も代走・五十幡の盗塁で2死二塁まで攻めたが、最後は松本剛のライナーが三塁・村林のグラブに収まった。
リーグダントツの44本塁打を放つ強力打線も、犠打は同最少の11。この日も7回、無死一、二塁で打席がまわった伏見が、1、2球目を送りバント失敗(ファウル)。4球目でバスターに切り替えたが、痛恨の二ゴロ併殺で絶好機がつぶれた。
勝負どころで打てない。1-0勝利した前日23日も、6回2死満塁で清宮幸が中飛に倒れ、8回1死満塁では郡司が三邪飛、清宮幸が中飛と、2度の満塁機を逃していた。野手陣に直接助言を送ったという八木打撃コーチは「チャンスなので力も入る。言ったからすぐできますかというと、そんなもんじゃない。その実力がまだないということ」と、さらなる成長を促した。
新庄監督も思いは同じ。「経験ですから、これもね。次はやってくれるでしょう」。若き船員が居並ぶ大航海には、うまくいかないこともある。もがきながら強くなっていく。【永野高輔】