
日本サッカー協会は20日、ブラジル遠征に臨む女子日本代表なでしこジャパン(FIFAランキング5位)のメンバー発表会見を行い、今季のWEリーグMVPに輝いた山本柚月(22=日テレ東京V)が初選出された。パリ五輪準優勝のブラジル(同8位)と30日、6月2日に対戦する。
国内屈指のオールラウンドプレーヤーがなでしこに新たな血を加える。クラブでの登録はFWながら、今季はサイドを主戦場に8得点を記録。初の代表ではDFとして招集された。「多くのことを吸収し、いっそう成長できるよう頑張ってきます」と初々しくコメントした。
身体能力に優れ、攻守のハードワークが武器。ブラジルは22年U-20女子W杯コスタリカ大会の準決勝で先制点を奪った縁起の良い相手で「サッカー大国ブラジルでプレーできること、トップレベルで自分の力がどれくらい通用するのか楽しみ」と進化を示す。
ニールセン監督からの期待も大きい。現代表ではレギュラー不在のサイドバックでの起用を考えており「チームに貢献できる選手。スピードとフィジカルがあるので、示してもらえれば」と持ち味の発揮を求められた。山本の座右の銘は「いつも万全でチャンスの最前列にいなさい」。27年女子W杯開催地で暴れる準備はできている。【佐藤成】
◆山本柚月(やまもと・ゆづき)2002年(平14)9月1日、岐阜県美濃市出身。日テレ東京Vの下部組織で育ち、21年にトップに昇格した。U-16から世代別代表の常連。18年にU-17女子W杯ウルグアイ大会で8強、22年にU-20女子W杯コスタリカ大会で準優勝。武器はドリブルとクロスで、影響を受けた選手は元日本代表MF澤穂希さん。利き足は右。血液型A。165センチ、56キロ。