
<巨人-中日>◇16日◇東京ドーム
巨人増田陸内野手(24)が爽快な1発を放った。4回1死、カウント1-2からの6球目。中日ルーキー左腕の148キロ直球を捉えた。「追い込まれていましたが、真っすぐをうまくはじき返すことができました。赤星さんがいい投球をしているので援護できてよかったです」と左翼席最前列に2号先制ソロを放り込んだ。
重たい空気を“絶好調・男”がかき消した。前カードの広島3連戦で3連敗。今季ワーストの4連敗で貯金を吐き出した。Bクラス4位に転落し、9日ぶりに本拠地・東京ドームに戻ってきた。クリーンアップの5番に抜てきされた増田陸は4月22日に1軍昇格してから、試合前まで17試合で打率3割6分7厘をマーク。「絶好調だと思っていて。チャンスは少ないんですけど、なんとかそれをものにできるようにっていう思いで必死です」と話していた。
球団のOB会長を務める中畑清氏の代名詞だった“絶好調・男”。直近の3カードは黒星先行も阿部監督は「必死にみんなやっている」と言った。長丁場のペナントレースは振り返る時期ではない。ダイヤモンドをスピードを緩めずに周回した増田陸の姿勢が体現するように立ち止まってもいられない。この1発、この1点が大局を動かすきっかけにもなり得る。
先発の赤星は6回5安打1失点の粘投。今季3勝目は逃すも、ゲームメークしてブルペン陣につないだ。一丸の1勝が良薬になる。【泉光太郎】