
WEリーグで4位のアルビレックス新潟レディース(L)が17日、ホームで迎える今季最終節で5位広島と対戦する。両軍の勝ち点差は3。新潟Lは引き分けでも4位フィニッシュとなるが、主将のMF川澄奈穂美(39)の眼中には「勝利」の2文字しかない。試合開始1秒からフルパワーでゴールに襲いかかり、今季初の4連勝でシーズンを締めくくる。
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来いや、広島!! 新潟Lは最終戦で△以上で昨季と同じ4位フィニッシュが決まるが、川澄主将は○を渇望している。チームは最終盤に来て今季初の3連勝中。攻守両面がガッチリとかみ合っている。
「昨季は勝ち点41。次の最終戦で勝てば42で上回れる。負け、引き分ければ下回ることになる。そこは自分たちへの挑戦。勝てば4連勝だけど、普段通り、みんなで22分の1という一戦必勝スタイルでピッチで闘う」
開設するブログのタイトルのように、スピードで右サイドを席巻する「ROAD RUNNER」。今シーズンはここまで21試合出場で2得点をマークするほか、超絶クロスでも多くの好機を演出する。サイドMFは攻守両面にハードワークが求められ、ここ7戦は途中交代が続くが「チーム力の底上げを感じてるので交代しても『あとは任せたぞ』とピッチを退ける」。仲間を信頼するからこそ、試合開始から出し惜しみせずにピッチを走り回れている。
ホームで迎える今季ラストマッチ。「最終ラインが堅く、個人レベルも高い」と広島を警戒しながらも、「時にはアバウトなボールを入れてみたり。一瞬の隙はできるはずなので、そこを自分たちが逃さずに突いていきたい」とニヤリ。ゴールへの到達ルートはイメージできている。
加入2季目の今シーズンもタイトルには届かなかったが、チームのコンセプト「堅守柔攻」は浸透し、自信も深まっている。
「最後の1個をどう戦うか。タイトルがない中でみんながどう取り組んで、熱量を出していくか。そこで結果を出して、初めて来季につながると思う。サポーターにしっかりとした姿勢を見せる」
最高の形でシーズンを完走する。【小林忠】
○…橋川和晃監督(54)は就任2年で、堅い守備から柔軟な攻撃を仕掛ける「堅守柔攻」をチームに浸透、進化させている。最終節を前に得点数は昨季の26点から29点にアップ。失点数は同18点から19点と横ばいだ。「攻守でいろいろな形ができて決定機は作れている。あとが決めきるところ。そこはまだまだだね」。得失点差は広島が2点上回っているため、負けて勝ち点が並べば、順位がひっくり返る。敵地での前回対戦は0-1で敗戦。リベンジを果たし来季につなげる。