
<日本ハム-楽天>◇11日◇エスコンフィールド
試合前練習で野手全員参加の「特別バント講座」が行われた。
2月の春季キャンプ中に新庄剛志監督(53)から“特命バントコーチ”に任命された田中賢介スペシャルアドバイザー(SA=43)が、まずはバッターボックス付近に野手を集めて座らせて身ぶり手ぶりを交えながらバンドの極意を伝授する座学を実施。清宮幸、万波、レイエスらも真剣に耳を傾けた後、バント実践練習を1人1回ずつ行った。
今季の日本ハムは超強力な「海賊打線」が売りで犠打の企図数自体も少なかったが、数少ないバント機会も失敗が続くなど、開幕から24試合連続犠打ゼロのプロ野球記録を更新。4月29日ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)で山県がチーム初犠打を決めて以降、ここまで34試合消化でチーム犠打は「5」。12球団最少だ。
07年に当時パ・リーグ記録のシーズン58犠打を記録したバントの名手、田中SAは「先週ぐらいに監督の方から『ちょっと全員にバントの話を』っていう形で」と「特別バント講座」実施の経緯を説明。座学では「バントって難しいもので、技術的なことはあるんですけど、やっぱり非常にメンタル的なことの要素が大きい。その話と、やっぱりこれからどんどん大事な試合とかCSとか日本シリーズとかいった場面で、いかに決められるチームになるのかは強いチームになるための条件であると思うんで、そこに向けてもしっかり準備しようという話」をしたという。
バントの極意は「技術っていうよりも気持ち。メンタルの方が大きい」と田中SA。通常の打撃練習が始まると、個別のバント練習でも熱心にアドバイスを送った。今後も継続的に指導していく。