
巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(50=ヤ軍GM特別アドバイザー)が、魚雷バットの使用に否定的な見解を示した。10日、都内で野球教室に参加。現役時代にトルピードバットがあったらと問われると、練習用での試し打ちには前向きな姿勢を示したが、試合での使用には「基本的に使わないと思う」と答えた。
日米通算507本塁打の長距離砲は、遠心力を生かした打撃を追求してきた。「自分が普段、意識していることと、バットのコンセプトは合ってない。基本的には使わないと思う」。魚雷バットは先端より手元側が膨らんでおり、操作性が向上する。一方で遠心力は一般的バットより劣る。「基本的に遠心力がある方が飛ぶでしょ。遠心力なくなっているのでしょう、(重い部分が)手前なら」と解説した。
5人が魚雷バットを使用したヤ軍は、開幕6試合で22本塁打とメジャー新記録を樹立した。短、中距離打者は本塁打を増やしたが、両リーグ最多本塁打の主砲ジャッジや大谷(ドジャース)は使っていない。
試合での使用には否定的も、興味はある。「どんな感覚なんだろうと気にはなる」。「飛ばないと思うけど」と自虐気味も、次回の野球教室での使用には前向きだった。【斎藤直樹】