
<日本ハム2-1楽天>◇9日◇エスコンフィールド
日本ハムが早大卒の二遊間コンビ「ガタピン」の活躍で接戦を制し、首位オリックスにゲーム差なしの2位と肉薄した。
2回2死一塁。8番遊撃の愛称「ガタシュー」ことルーキー山県秀内野手(23)がしぶとく一、二塁間を破る右前打。好機を広げた後輩に続いたのが、9番二塁の愛称「ピン」こと石井一成内野手(31)だ。
先輩は「後輩がつないでくれたチャンスだったので、より気持ちも入りました」と同じように一、二塁間を破る決勝の先制適時打。ちなみに早実出身の清宮幸の内野安打から始まった先制点に「(周囲に)言われたんですよ。“早稲田”で先制点って…よかったです」と笑顔を見せた。
守備でも「ガタピン」の連係はばっちりだった。5回は遊ゴロ併殺、7回は二ゴロ併殺を完成させ、完投勝利で3勝目を挙げた金村をバックアップ。石井は守備でミスがあった山県のフォローも欠かさなかった。5回は悪送球による失策、9回は頭上のライナーをグラブに当てながら捕球しきれなかった後輩に「次のアウトを取ることに集中してもらいたかったので『次はゲッツーだよ』とか、そういう声はかけました」とサポートした。
新庄監督は試合後に取材対応せず、球団を通じて「しんじょう(心臓)に悪い試合でした。あとは選手に聞いてあげて」とコメントしたのみだったが、公式戦では初の二遊間コンビとなった「ガタピン」の躍動で、しびれる1点差ゲームを制した。【木下大輔】
▷日本ハム山県(5回にプロ初失策、攻撃ではセーフティースクイズ失敗もチームの勝利に)「勝てたことが唯一の救い。金村さんに感謝です。次は自分が金村さんを勝ち投手にできるように頑張りたい」