
<明治安田J2:千葉1-2大宮>◇6日◇第14節◇国立
首位を走るジェフユナイテッド市原・千葉は、RB大宮アルディージャに1-2で敗れた。
05年4月のJ1鹿島アントラーズ戦(2-4)以来20年ぶりの国立ホームゲームに4万9991人が詰めかけた中、今季2度目の複数失点を献上して7試合ぶりの黒星。3試合勝ちなしで10勝2分け2敗となった。
それでも2位ベガルタ仙台とは勝ち点4差。今季テーマの「最後まで粘り強く」を体現して、実に17季ぶりとなるJ1復帰へ突き進む。3位大宮は直接対決で3試合ぶりの勝利を手にして、勝ち点5差に迫った。
伝統のジェフイエローに染まったスタンドを、歓喜で沸かせることはできなかった。千葉は国立で、今季7試合ぶりの黒星。0-1の前半23分にFW石川大地(29)が左クロスに頭で合わせて追いついたが、後半8分のオウンゴールが痛かった。主将の元日本代表DF鈴木大輔(35)は、カウンターからの決勝被弾に「安易だった」と悔やんだ。
雨でもJ2史上2位の4万9991人が集まった前で勝ち点こそ伸ばせなかったが、首位の好調さは示した。後半27分にFWジュニオが不用意な2度目の警告で退場した直後。数的不利に陥ったが「それぞれが1人以上の働きをしよう」(鈴木)と確認し合った。それは今季のテーマとも重なる声かけだった。オフに昨季のJ2MVP&得点王(23発)のFW小森飛絢が欧州へ挑んだ中「うまくやるのではなく、最後まで粘り強くやろう」と共有してきた。この日は相手GK笠原の好セーブに阻まれたが「人数関係なく、前に出ていこうというところは表現できていた」とうなずいた。
93年J元年の「オリジナル10」で、J1復帰を果たせていないのは千葉だけ。09年の降格後の最高成績は3位だが、小林慶行監督3年目は17季ぶりの昇格へトップを走る。「今日の経験が生きるように前を向いてやっていきたい」と鈴木主将。20年ぶり聖地での教訓を糧とする。【藤塚大輔】