
川崎フロンターレは30日(日本時間5月1日)、アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)準決勝でポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナウド(40)らを擁するアルナスル(サウジアラビア)と対戦する。試合を控えた29日、前日会見に長谷部茂利監督(54)とMF橘田健人(26)が出席し、必勝を誓った。
延長戦のまでもれこんだ準々決勝のアルサド(カタール)戦から中2日で強敵に挑む。長谷部監督は「強豪相手にどれだけ自分たちができるか。いろんな思いがありますが、とにかくベストを尽くしたい」と静かに闘志を燃やした。橘田も「中2日でコンディション的にも難しい試合にはなると思いますけど、自分たちの持っている力を全部出し切って強気で戦えるようにいい準備をしたい」と力を込めた。
橘田が主将を務めた23年シーズンに天皇杯を制し、今大会の出場権を獲得した。当時キャプテンの重圧に苦しみ、つかんだタイトルに涙した。そこから1年半でクラブ史上初の4強までたどり着いた。ACLEファイナルズ直前の4月6日FC町田ゼルビア戦で負傷したが、なんとか間に合った。「2023年の天皇杯がここにつながっていますし、これまで多くの選手だったり、スタッフだったり、多くの人の力があってここまで来られているので、その方たちの分まで戦わないといけない」と多くの人の思いを背負ってプレーする。
相手にはロナウドだけでなく、セネガル代表FWマネ、コロンビア代表FWデュランらワールドクラスがそろう。相手は自国で開催されており、気候への適応や時差、サポーターの声援など多くの面で優遇されている。それでも指揮官は「簡単なゲームではなく、難しいゲームというふうに決まっています。選手は名前でプレーしていないと思います。まず気持ちで負けないこと、向かっていくこと。チャレンジャー精神とよく言いますけれども、そういう気持ちを持って挑みたいと思います。恐れてはいません」と言い切った。
橘田も同じ思いだ。「世界的に有名な選手がいますけど、勝てない相手ではないと思います。それがサッカーの面白いところでもあります。まずは自分たちが強気で戦わないといけない」とメンタルの重要性を強調。「何がなんでも次の試合に勝ちたいと思っています」と決勝進出を誓った。