
<オリックス3-2ロッテ>◇29日◇京セラドーム大阪
オリックスのドラフト1位麦谷祐介外野手(22=富士大)が12球団の新人一番乗りでサヨナラ打を決めた。「1番中堅」で7度目の先発出場。2-2の9回1死三塁、「絶対決める」と打席へ。ロッテ横山に2球で追い込まれながら5球目シンカーを右前にはじき返し、両手を突き上げた。
「(打った瞬間)『うわ、きたー!』みたいな感じ。チームが勝ったのがまずうれしかったので、その喜びが先に来ました」
先輩たちからウオーターシャワーで熱烈祝福され、満面の笑み。プロ初のお立ち台では「最高でーす!」と絶叫した。新人のサヨナラ打は球団では23年茶野以来4人目。ドラ1に限れば66年の長池以来59年ぶりだ。「家族があっての今の僕。まずは両親に感謝したい」と力を込めた。
チームは2連敗中で、負ければ首位陥落の可能性もあった。岸田監督は1番起用に「勢いをつけたいというところがすごくありました。良い働きをしてくれたと思います」。初回に盗塁も決め、持ち味の積極性で1発回答。チームも首位を守った。この日はキッズが主役の「オリっこデー」として開催され、ユニホームの名前はニックネームを使用。ドラ1「ムギ」がオリ党へ、強烈なインパクトを残した。【村松万里子】