
サッカー日本代表の森保一監督(56)が26日、明治安田J1第12節・柏-新潟戦を三協F柏で視察した。
上位をキープする柏と下位に低迷する新潟という立ち位置だったが、試合内容は互角。むしろ新潟が勝利してもおかしくない内容だった。
視察を終えた森保監督は「Jリーグらしい、順位に関係なく、試合として拮抗(きっこう)したものだったと思います」と率直な感想を口にした。その新潟の先制点は、売り出し中の柏の大型ボランチ、熊坂光希が自陣でボールロストしたことからPKにつながった。
7月の東アジアE-1選手権で日本代表入りが期待される選手だが、その場面について問われた森保監督は「彼1人だけでなく、得点の場面ではいろんな絡みがあるので、そういう流れの中でいろんな選手が絡んでいる。得点も失点も複合的に生まれるものかなと思います。今の質問で言われると、失点に絡んだ選手がリカバリーで挽回しようとすることで、また得点に絡む。その後の時間で、プレーで取り返すというエネルギーが上がる。上がって本人のパフォーマンスも上がる。チームにとってそれがプラスになっていくっていうことは、非常にいいことかなと思います。ミスは誰にでも起こり得る。その後が大切です。そういうところを見られたのは良かったと思います」とコメントした。
その上で「長短のパスを使い分けることができますし、展開を一気に変えるパスを出せるというところは、武器として持っているかなと思います」と評価した。
また、Jリーグでは予算規模が大きく異なるチーム同士の対戦でも、拮抗した試合になることが多い。それが今季のだんごレースにもなっている。
その現象について森保監督は「予算規模に関係なく拮抗した戦いができるというところは、日本というかJリーグの不思議で面白いところなのかなと思います。例えばドイツで言うと、バイエルンとかドルトムントとか、おそらく予算規模が大きいところは常にトップにいるし、ほぼ優勝争いをする。(予算規模が)下のところは残留争いを繰り広げるという、割とはっきりと予算規模が結果に反映されるってことが基本的に起こっている中、日本ではなかなか差が出ないというのは、私自身が知りたいところですけど」と笑顔で話していた。