
有志団体「日本ハムファイターズ応援作戦会議」が28日早朝に、札幌市内にある北海道神宮で必勝祈願を行った。日本ハムが04年に本拠地を東京から北海道へ移転してから続く恒例行事は今年で22度目。この日の札幌は早朝から小雨が降り、気温はまだ肌寒い2度。12人のメンバーがプロ野球開幕日にそれぞれの思いを込めて参拝した。
毎年、大吉が出るまで引き続ける「おみくじ」は3回目で引き当てた。大吉を引いた古西真知子さん(48)は「優勝の予感がします。今シーズンもしっかり応援します」とコメントした。
メンバーはそれぞれの願いを込めて絵馬を奉納した。「大谷翔平選手、ワールドシリーズ連覇、ファイターズ王座奪回!」としたためた「日本ハムファイターズ応援作戦会議」の代表を務める長谷川裕詞さん(55)は「昨年は日本ハムOBの大谷選手がドジャースで世界一に輝き、ファイターズもエスコン初のクライマックスシリーズ開催で素晴らしい試合を見せてくれた。ファイターズは今季こそ優勝して欲しいですね」と言葉に力がこもった。
今回はコロナ禍で封印していた「リレー式お百度参り」も5年ぶりに再開した。必勝祈願に毎年参加しているレギュラーメンバーの札幌国際大学の新井貢教授(63)は「選手たちは今シーズンも最高に楽しんでほしい」とはだしで臨み、熱く語った。
今年の必勝祈願後にはドジャース大谷が米国で本拠地開幕戦に臨み、東京シリーズに続いて“2戦連発”となる2号ソロを放って勝利に貢献。甲子園で開催中のセンバツでは春連覇を目指して準決勝に臨む健大高崎(群馬)にはエース石垣元気投手(3年)ら4人の北海道出身選手も奮闘中。そして午後6時からは埼玉・所沢にあるベルーナドームで日本ハムが9年ぶりの覇権奪回を目指すシーズンが開幕する。気温は低くても野球満開の春に熱い思いがたぎる北海道のファンの思いが、敵地に送られた。