
柏レイソルのFW細谷真大(23)が、背番号「9」の初得点を機に上昇気流の予感だ。26日、東京ヴェルディ戦(29日、三協F柏)に向け調整し、16日の前節サンフレッチェ広島戦での今季初得点を振り返った。
広島戦で0-1の後半36分に投入され、5分後の同41分、カウンターから左サイドをドリブルで駆け上がったFW木下のグラウンダークロスを、ファーサイドで右足で押し込み貴重な同点弾。日本代表GK大迫敬介の牙城を破り、今季初得点を決めた。
「実は、当たり所が悪くて…。それがよかった。そのまま打っていたら、多分、入ってないんで、良かったです」と、当たり所が悪かったことで、相手GKのタイミングを外せたことを正直に明かした。
だが、今季から柏のエース番号を背負う細谷にとっては大きな1点だ。「途中から入って負けている状況でしたし。チームの助けになろうと思っていた。1つとれたことでまた自信にもつながってくる」と振り返った。
開幕から2試合は先発も、第3節からベンチスタートが続く。直近3年は柏の不動のエースとして得点を重ね、昨夏のパリオリンピック(五輪)でも、強豪相手に結果も残した。サッカー選手なら、先発出場を狙うのは当たり前。現在の状況も「去年なかった光景ですけど、今は楽しもうかなと思っています。もっと怖さを出せる選手になりたい」と、腐ることなく前を向いて練習に励んできた。
短い出場期間で、しっかりチャンスで決めて見せた。チームも上位対決で勝ち点1を手にし、次節の東京V戦へ「相手は走れるチームで勢いも出ている。最後の質の所をもっとあげて、自分たちのサッカーをしたい」。広島戦で得た自信を、次戦につなげる。【岩田千代巳】