
<オープン戦:ロッキーズ4-3エンゼルス>◇21日(日本時間22日)◇アリゾナ州スコッツデール
【スコッツデール(米アリゾナ州)21日(日本時間22日)=四竈衛】移籍1年目で開幕投手に指名されたエンゼルス菊池雄星投手(33)が、本番へ向けて快調な仕上がりを披露した。ロッキーズ戦で6回途中まで4安打1失点と好投。オープン戦最終登板を文句なしの内容で締めくくった。
キャンプを打ち上げた菊池は、納得の表情でこれまでの足取りを振り返った。「課題をクリアしながら最後いい形で終われたと思います。要所はしっかり三振で切り抜けた。やりたいことをしながら自分の形が出てきたと思います」。走者を背負っても、後続を断ち切って5回まで無失点。6回に残した走者が生還し、失点となったが、危なげない88球だった。
メジャー7年目で初の大役にも、無用な気負いはない。昨オフ以来、チェンジアップを2種類に増やし、スイーパーも武器として加わった。「シーズンに入ってみないと分からないことはたくさんある。まずはキャンプでしたいことはできましたけど、これからシーズンではいろいろなことがある。あとはシーズンの中での対応になると思います」。体力、技術とも高いレベルを維持できたことに充実感をにじませた。
3月27日(同28日)の開幕戦の舞台となる敵地シカゴ(ホワイトソックス戦)が寒冷でもあり、菊池の希望でチームよりひと足先に現地入りして調整する。「ひとまず開幕に向けて、非常にいい準備がこの春を通してできたと思います」。やり残したことはない。開幕への思いを語る菊池は、確かな自信と、たくましさを身にまとっていた。