
前阪神打撃コーチ・今岡真訪氏(50)が、3年ぶりに日刊スポーツ評論家に復帰した。阪神、ロッテのセ・パ両リーグでプレー、23年は岡田阪神のコーチとしてセ・リーグ優勝、日本一をアシストするなど実績十分。同氏は今季3番起用される佐藤輝明内野手(26)について「タイプ的に対応しやすい」と解説。今シーズンの行方も占った。【取材・構成=寺尾博和】
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阪神は一昨年の23年シーズンにセ・リーグを勝ち抜き、日本一を達成した経験が大きな財産になっていると思っています。勝ちきるかどうかはわかりませんが、チームが成熟し、他球団と比べても戦力的に弱いはずはないです。
キャンプ、オープン戦を通じて、まだ見えてこない部分はあります。でもここまでは順調に仕上がってきているのではないでしょうか。特に打線の核になるクリーンアップは、大山はふらふらしないし、佐藤輝、森下の2人も気分良くやっているようです。
そもそも打順が変わるというのは、ぼくの意識だと“別のバッター”になるといった感覚です。今年は5番から3番を打つことになりそうな佐藤輝は、ルーティンとして初回に必ず打順が回ってくる3番が打ちやすそうにしている気配が伝わってきます。
僕も同じように5番から3番に上がった経験があるのでわかるんですが、本塁打、打点を狙った5番と違って、佐藤輝はタイプ的に対応しやすいかもしれません。まだ中身が伴っているわけではないが、とにかくまずは今年はファームにいかないことですね。
それにメンバーをみたら森下の4番に異論はないです。ベンチにいると、この3、4番が崩れたときにどうするかを考えるものですが、そこも固定にこだわっていない気もします。投手陣も村上、才木の2本柱に、門別を押し出していきそうですね。最終的には巨人とのマッチレースになるとみています。
◆今岡真訪(いまおか・まこと)1974年(昭49)9月11日生まれ、兵庫県出身。PL学園-東洋大から96年ドラフト1位で阪神入団。03年首位打者、05年打点王で両年のリーグ優勝に貢献。09年オフにロッテへ移籍し12年引退。通算1309試合、1284安打、122本塁打、594打点、打率2割7分9厘。野球解説者を経て16、17年阪神2軍コーチ、18~20年ロッテ2軍監督、21年同1軍ヘッドコーチ、23、24年に阪神打撃コーチを務めた。185センチ、83キロ。右投げ右打ち。