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【JFL】YS横浜、1年でのJ3復帰へ0-0で開幕 求められる2位以内&観客動員2000人


YSCC横浜はJFLの開幕戦でホンダFCとスコアレスドローに終わりました。昨季のJFL降格からの再起を図るYSCCは、新監督の長嶺寛明のもとでホームでの試合を迎えましたが、決定機をものにできず、勝ち点1を得ました。試合では慎重な立ち上がりからボールを回し、多くのチャンスを作りましたが、ゴールネットを揺らすことができませんでした。この試合ではGKイ・ユンソンのファインセーブも光りました。一方で、J3復帰のために必要な動員数達成が課題として立ちはだかっています。開幕戦では1902人の観客を集めましたが、目標の平均2000人にはわずかに届きませんでした。今後もファン拡大が重要になり、YSCCは地域と協力して取り組む考えです。

シュートを狙うYSCC横浜MF菊谷(左)

<JFL:YSCC横浜0-0ホンダFC>◇9日◇第1節◇ニッパツ

1年でのJ3復帰を目指すYSCC横浜は、スコアレスドローでの開幕となった。アマチュアサッカー界の雄、ホンダをホームに迎えての2025年初戦。今季を占う一戦となった中、好機こそ作ったが決めきることはできなかった。

JFL降格の憂き目に遭った昨季からメンバーは大幅に変わり、長嶺寛明監督を迎えて初陣。立ち上がりは慎重な入りとなったが、時間の経過とともにボールが回るようになった。

最終ラインから両ワイドを使った外回しのパスでジャブを効かせながら、外からDFラインの背後やクロスを狙っていくスタイル。前半に右からのパスを受けたFW山内寛史がゴールネットを揺らしたがオフサイド。後半28分にはゴール前に押し込み、最後は再び山内がこぼれ球からゴールを狙ったが勢い良くクロスバーを叩いた。

ホンダにも複数回の決定機を作られたが、サガン鳥栖から期限付き移籍のGKイ・ユンソンがファーセーブで阻むなど得点を許さなかった。0-0のスコアが示す通り、互いに手の内を探り合うような手堅い一戦となった。

長嶺監督はホームで勝ち点3を得られなかったが、「想定通りだった」と自分たちのサッカーには一定の評価を下した。そして「チャンスはあったので決め切れれば良かった」と振り返った。

5人の交代枠を使い切ったホンダとは対称的に、負傷交代を含め3枚までしか使わなかった。そこについては「後半はチャンスが増えていたので、このまま待っていれば押し切れると考えた」と説明。「外で動かしながら最後に差し込んでいく狙いは出せた。守備も問題なかった」と今後への手応えを持ったようだ。

あらためてJ3へ復帰するためには「2位以内」という勝敗があり、1試合の平均観客数をクリアできるか、も大きな課題となっている。

今季は「アベレージ2000」というプロジェクトを掲げ、ホームの1試合平均2000人動員を掲げている。J3クラブライセンスを得るためには「1試合平均入場者数2000人かつ、年間入場料収入1000万円」が条件となっている。

昨季J3では1試合平均1557人(19試合)だっただけに、YSCC横浜にとって簡単な数字ではない。外部からの協力も受けながら、あの手この手でファンの拡大を目指していこうとしている。

そして開幕戦の動員は1902人。目標には少しのところで届かなかった。前日の降雪の影響で、この日に予定していた前座試合のチーム数が減ったことも影響しているという。吉野次郎社長は「観客が見込める1発目(開幕戦)でこの数字としてはちょっと厳しい。チームがどれだけ魅力的なサッカーをできるか、ここに期待したい」と話した。

チーム成績と観客動員という両輪を回すことが求められる今シーズン。YSCC横浜は多くの苦難を乗り越え、自分たちのミッションをクリアし、J3に帰還することはできるのか。JFL30節の旅路が始まった。【佐藤隆志】

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