
侍ジャパンを経験した中日橋本侑樹投手(27)が「8回の男襲名」に集中する。5日の強化試合オランダ戦(京セラドーム大阪)での登板を終え、ナゴヤ球場で調整練習中の左腕は「リリーフをやっていく以上、まずはセットアッパーのポジションを任されるようになりたい」と力を込めた。意識はシーズン本番に切り替わり、当面の目標を新セットアッパーに絞った。
5年目の昨季、救援で自己最多47試合に登板。防御率1・73と安定した成績を残した。今季は絶対的守護神だったマルティネスが巨人に移籍したことで役割分担が再構築を求められる中、日の丸を初めて背負った左腕は「8回の男」を託されることを目指す。
ライバルは多い。昨季のセットアッパー松山に清水、勝野、藤嶋。ベテラン祖父江や岩崎、左腕の斎藤、福らも虎視眈々。2人の新外国人右腕も有力候補だ。井上監督は新ストッパーも含め、救援部隊の陣容は開幕後の状況も見ながら確定させる方針を示している。その中心軸が背番号13のターゲットだ。
侍メンバーと過ごした時間はわずかながらも貴重だった。選手によって1日のルーティンもブルペンでの準備の仕方もそれぞれ。「みんな個々に自分のやり方を持っているんだなと感じました」。より高いレベルを目指す上で参考になることは多かったという。オランダ戦では1回を無失点。「ストレートの重要さも再認識しました」。リリーバーとしてのゴールは守護神の座に設定している。タフネス左腕がリリーフ陣の主役を担う。