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【町田】J1初ゴールの桑山侃士、黒田監督「新人らしからぬパワーを持ったプレー」と大きな期待


明治安田J1リーグ第5節で、町田ゼルビアの大卒ルーキーFW桑山侃士がプロ初ゴールを挙げ、チームの勝利に貢献しました。試合は横浜FC対町田で行われ、町田が2-0で勝利しました。桑山は後半から韓国代表のオ・セフンに代わって出場し、ゴールを決めました。桑山は試合後、サポーターの声援が力になったと述べ、「初ゴールは取ったけれど、まだまだ」と誇らしげな様子を見せず、さらに成長を誓っています。チームは5試合で3勝目を挙げ、上位を狙う状況にあります。桑山の活躍が町田の勢いを加速させることが期待されます。

横浜FC対町田 後半、先制ゴールを決めサポーターと喜びを爆発させる町田桑山(撮影・垰建太)

<明治安田J1:横浜FC0-2町田>◇第5節◇8日◇ニッパツ

FC町田ゼルビアの大卒ルーキー、FW桑山侃士(22)がプロ初ゴールを奪った。

後半開始から韓国代表FWオ・セフンに代わって出場。同6分、GK谷からのロングボールを相手と競って頭で流して攻撃の起点に。MF相馬が巧みなヒールパスでDFラインの背後へ出すと、走り込んだMF前が左から折り返す。勢い良く走り込んだ桑山は右足ワンタッチで押し込んだ。

昨季は東海大に在学しながら特別指定選手で加わり、今季から正式加入。「サポーターの声援が力になりました。初ゴールは取りましたけどまだまだ。自分は1年目だと思っていない」と表情を引き締めた。

得点の場面は桑山の高さ、そしてゴールへのフリーランが実った。「練習のミーティングでも競った後、ゴール前に飛び出していくと言われているので、練習でやっていることが出せて良かった」。

町田のFW陣はオ・セフン、オーストラリア代表のデューク、パリ五輪代表だった藤尾とタレントぞろい。そんな中で、スコアを動かすために先輩たちを差し置いて、後半開始から投入された意味は大きい。スタッフからの信頼が日増しに深まっているようだ。

「(キャンプで)自分の立ち位置は一番下だったので、ポストプレーやボールの受け方は練習していた。その成果が出た。1点決めたからとってスタメンが確約されたわけではないので、地に足を付けて頑張っていきたい」

そう話した通り、浮かれた様子は1ミリもなく、視線は常に先へと向かっている。

そんな桑山のゴールについて、黒田剛監督は「本当にチームが勇気付けられるゴールだった」。そう評して、こう続けた。

「おそらく他クラブでも同世代の選手たちがいっぱい活躍していることは刺激にも励みにもなっていると思うし、ずっとベンチを温めている選手でありたくないという彼の思いがある。少しずつチャンスをもらうたびに、有効な攻守というものに奮闘してくれる彼の姿があったし、今日はかなり相手のラインが高かったので、必ずチャンスは来ると狙い続けてくれた。日頃のトレーニングでもすごく切磋琢磨(せっさたくま)して、新人らしからぬパワーを持ったプレーをしっかりとしてくれていたことが、今日のプレーに〓(繋の車の下に凵)がったんではないかというふうに思います」

チームは5節を終えて3勝2敗と1つ勝ち星を先行させた。「去年はガムシャラでしたけど、今は余裕を持ててやれている」という桑山の成長は、上位チームを追走する町田を加速させそうだ。

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