
<オープン戦:日本ハム6-6中日>◇8日◇エスコンフィールド
日本ハムの「ルーキーズ」が8日、本拠地デビューを果たした。新入団選手お披露目セレモニーも行われた中日戦(エスコンフィールド)に、ドラフト1位の柴田獅子投手(18=福岡大大濠)が「3番DH」でスタメン出場。“プロ初安打”はお預けとなったが、期待感が膨らむ2打席になった。同3位の浅利太門投手(22=明大)、同6位の山城航太郎投手(22=法大)も中継ぎとして1イニングずつ登板した。
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ドラ1の吸収力は無限大だ。柴田は2度の凡退にも、まったくへこむことはなかった。第一声は「楽しかった」。オーダー発表ではひときわ大きな歓声に包まれ「緊張感っていうか、もうワクワク感がものすごくあった。早く打席に立ちたいなと。本当に球場全体からの応援。今までそういうことがなかったので、ものすごく新鮮でした」と、うれしそうに振り返った。
相手は23年にアスレチックスで開幕投手を務めた201センチの長身左腕マラー。初回の第1打席は2ボールから151キロの低め直球を見逃した。「200センチから投げる落差の球が本当にすごい。高めに来るのかなと思っても、めちゃくちゃローボール。トップレベルを感じました」。続く真ん中付近の150キロ直球を「ここしかない」と反応したがファウル。「悔しかったですけど、結構いい感触ではあった。パワー不足。そこはこれから」。結果的に二飛に倒れた。
2打席目は「カットボールがすごくて。まっすぐに近い球で本当に差がわかんない。ちょっと変化する球」を引っかけ一ゴロ。2打席とも完全に打ち取られたが、新庄監督は「2打席目なんかいいスイングでしたし。これからですね」と輝きを見いだしていた。
「パワー負け」と敗北を認めながら、柴田の胸に熱い炎がともった。悔しさを押し隠しながら「シンプルに慣れとパワーだと思いますね。経験とパワーですね」とさらり。確実に捉えられる日をイメージし、日々努力を積み重ねる。【永野高輔】