
アルビレックス新潟の司令塔、MF秋山裕紀(24)がピッチに戻ってくる。8日のホーム東京ヴェルディ戦に備え、6日は聖籠町で調整。今季初出場初先発だった2月22日の第2節、0-2で敗れたアウェー清水エスパルス戦でサッカー人生初の退場処分を受け、その後の2試合は出場停止だった。開幕から2分け2敗と苦しむチーム状況の中、出場停止明け“みそぎ”の一戦で冷静に攻撃のタクトを振り、今季初白星の立役者になるつもりだ。
◇ ◇ ◇
秋山が出場停止明けの一戦で輝きを放つ。前節に続き、ホームで戦う8日の東京V戦に向け、雪解けが進むクラブハウスで調整。チームのコントロールタワーは「速攻と遅攻のバランスを取る。自分のできることに、しっかりとフォーカスして戦う」と今季初勝利への貢献を誓っている。
開幕戦は体調不良で欠場した。続く清水戦で今季初先発したが「気合が入り過ぎて、試合前から感覚が普段と違った。何もかも100%で、という気持ちが先行してしまった」。前半26分に足裏をみせたタックルで一発退場。2試合出場停止となった。オフに国内外の複数クラブからオファーが届いたが「やり残したことがある」と残留した。
迎えた今季、開幕からのプレー時間はわずか26分にとどまっている。「シンプルに悔しい。チームに迷惑をかけた分、ピッチで貢献したい」。反省を生かし、勝ち点積み上げの立役者になる。
試合から遠ざかった期間は通常の倍以上の筋力トレーニングと心拍数を上げるメニューで体を追い込み、東京V攻略をイメージしながら準備を進めた。相手は1勝しているものの黒星が2つ先行。嫌な流れを変えたい思いは同じ。長短のパスで相手を翻弄(ほんろう)し、得点機をつくり出すことが期待される司令塔。「いい内容のサッカーをしても、勝たなければ意味がない。ゲームをコントロールしながら90分が終わった時に勝利していたい」。強い意志を言葉に込めた。【小林忠】