
昨季チーム最多勝の広島床田寛樹投手(30)が4日、若手捕手にコミュニケーションのすすめを説いた。今年初の実戦登板となる6日のロッテ戦に向けて、マツダスタジアム隣接の屋内練習場で調整。昨季登板26試合中24試合でバッテリーを組んだ正捕手坂倉の離脱に「チーム的には痛いですけど、若い捕手からしたらチャンス。どういう意図を持って配球しているのかをしっかり話しながらやれれば」と冷静に現状を受け入れた。
坂倉との連携も一朝一夕で高まったわけではない。初めてバッテリーを組んだ20年は「全然自分のイメージと合わないことが多かった」と振り返る。それでもベンチなどで意見を交わしながら互いの理解を深めていった。「あいつの場合はすごく話しかけてきてくれたので、自分も言いやすかった。今の若い子はあまり言いに来ないことが多い。自分がどういう投手で、どういう(球種の)使い方があるのか分かってもらうためにも、やっぱり会話しないとダメだなと思います」。より深いコミュニケーションを若手捕手に求める。
自身にとって初の実戦登板となる6日も、若手捕手とバッテリーを組めば多少のミスは許容する構えだ。「“これ?”みたいに思っても(サインに首は)振らないです。それで打たれても、その後話をして一致させていかないと息は合わない」。左腕エースへと成長した自覚がうかがえる。開幕へ向けてシーズンへの調整とともに、若手捕手との連携も強化していく。【前原淳】