
<オープン戦:中日1-0DeNA>◇2日◇バンテリンドーム
中日高橋宏斗投手(22)が、初の開幕投手に指名された。DeNAとのオープン戦後に井上監督が公表した。「彼はうちの押しも押されもせぬエースであることは間違いない」と期待を込めた。本人にはキャンプ終盤の2月下旬に告げた。「初めて監督をやる年のスタートを、やはりお前でいかせてもらうわ」。新監督はキャンプ中にエースと何度も「開幕投手」について意見を交わしてきた。その上で熱い言葉で伝えた。
高卒4年目の昨季は初の2桁となる12勝4敗、防御率1・38で最優秀防御率に輝いた。だが投球フォーム修正の遅れから、1軍に合流したのは開幕から約1カ月遅れだった。当時2軍監督だった井上監督は「(当時は)憧れが強すぎて、米国かぶれというか、日本でやる野球をまずしっかりやりなさいよと。軽く伸びていた鼻をチョキチョキと剪定(せんてい)してあげた」と振り返った。そこから野球に対する姿勢が変わり自覚も芽生えてきた。
高橋宏本人も今季はエースの自覚十分。この日は開幕戦で対戦するDeNA打線に新たな軸となるカーブ、カットボールを見せながら4回2安打無失点。「3月28日は必ず勝たせます」と力強く宣言した。【石橋隆雄】