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巨人OBの江川卓氏(69)が1日、都内で行われた「巨人VS阪神爆笑トークバトル2025」に登壇し、消化試合の苦い思い出を振り返った。
チームは客入りがそう多くなかったシーズン最終戦に、ビジターの広島戦を控えていた。
NPB通算135勝を誇る江川だが、当時は晩年だったこともあり、消化試合となったシーズン終盤の遠征にあまり乗り気でなかった。投手コーチだった元巨人監督の堀内恒夫氏(77)へ「消化試合なので東京に残ります。若手を投げさせてあげてください」と直訴。だが「ばかやろう!お前が先発に決まってるんだ投げろ!」と、すでに最終戦での先発が決まっていたという。江川は「もう嫌々行ったんですよ。消化試合だからもう球団の査定の人も来ないし」と当時の心境も吐露し、観客は大爆笑。
最終戦では「ミスター赤ヘル」こと山本浩二氏(78)と対戦。「顔を見たらもう、すっごくやる気なんですよ」と消化試合にもかかわらず本気で向かってくる姿勢に圧倒された。江川は『「消化試合ですよ」って顔をしたんですけど』と身ぶり手ぶりを交えながら当時の表情を再現すると、共演者から「どんな顔よ(笑い)」と総突っ込み。
山本の本気を察した江川は内角ではなく外角を中心に攻めると、右打者の山本に思い切り引っ張られたという。「僕は消化試合のつもりになってるから」と鋭い打球をうまく避けられず、右脇腹に直撃。当時を振り返り「そういう気持ちで投げているからでしょうね」と苦笑いだった。
病院へ行くことも考えたが、「その日で終わりだったので次の日ゴルフが入ってまして。(痛みを)抑えながらゴルフに行きました」と消化試合の苦い思い出をコミカルに打ち明け、場内は爆笑の渦に包まれた。