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<オープン戦:ドジャース6-5エンゼルス>◇2月28日(日本時間3月1日)◇アリゾナ州グレンデール
【グレンデール(米アリゾナ州)28日(日本時間3月1日)=四竈衛】今季の開幕投手に指名されたエンゼルス菊池雄星(33)は、ドジャース相手のオープン戦初登板で2回2/3を3安打2失点1四球3奪三振と上々の内容だった。
初回、いきなりド軍大谷と対戦。フルカウントから甘く入った速球を左翼席へ運ばれた。「3-2からストレートが真ん中に行ったら、あのレベルになると、逃してくれませんから。まあ、カウントを悪くしたらああなりますね」。オープン戦とはいえ、日本でも生中継され、注目を集めた高校の後輩との同窓対決。四球を避けるうえで見え見えの速球を痛打された先輩は苦笑交じりに振り返った。
その後、連打と犠飛で2点目を失った。この回は2死一、二塁となったところで26球となったため、変則ルールで一時交代した。それでも、再登板した2回は2者連続三振の後、大谷を「先週のキャッチボールで遊びで投げてみた」という新球スイーパーで遊飛に仕留めて3者凡退。3回もわずか10球で3者凡退に封じ、状態の良さを披露した。
今季初の対外試合を終え「良かったんじゃないですかね、全体的には。すべての球種も試せました」と全47球を振り返った。最速95マイル(約153キロ)に「この時期に95、出ていれば順調。少し安心する部分もあります」と表情を緩めた。「長いイニングを投げて1年間(ローテを)守るというのは一番意識しているところです」。移籍1年目で「軸」となる菊池の表情に、責任感がにじんだ。