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<オープン戦:楽天1-1広島>◇1日◇倉敷
広島のドラフト1位、佐々木泰内野手(22=青学大)が待ちに待った「1軍」のグラウンドに立った。
1軍初合流で、いきなり「7番三塁」先発フル出場。4打席で1四球と快音はなかったが新井貴浩監督(48)は独特の雰囲気や、プレー姿勢に賛辞を送った。
昨年11月に左肩を脱臼。大事をとって、キャンプは2軍で過ごしたが、さまざまな動きを試して、チェック項目をクリア。実戦も3試合こなした。満を持しての1軍昇格だった。
初日を終えた背番号10は「緊張だったりアドレナリンだったり、力んでいる中での打席だった。ほかの大卒の選手が結果を出している中での今日だったので、すごく力が入った部分がありました」と、気負いがあったことを素直に認めた。相手の楽天には、同じドラフト1位で、全国的な注目を浴びる宗山塁内野手(22=明大)がいたから、なおさらだった。
1打席目は左腕早川隆久(26)の直球を振りにいって中飛。2打席目は一飛、3打席目は藤平尚真投手(26)から四球を選び、最後は三飛だった。
安打は出なかった。だが、新井監督は初めてベンチから見たルーキーの姿に大きくうなずいた。
「雰囲気あるよね。すべてのボールを打ちにいって、ボールに入っていって、見送れている。すべてが初見の投手になる中で、あれだけ自分から仕掛けていける。メンタル的に強いものがないとどんどん仕掛けられないから。打った、打たないではなく、そういうものを持った選手に見える」
新井監督自身も、同じ東都の駒大から大型スラッガーとして広島入り。26年前を振り返り「私の1年目より全然上でしょ。打つこと、守ること、走ること。すべて私より上。ポテンシャルも。全部、はるかに上でしょ」と賛辞を並べたが、「でもちょっと付け加えさせてください。1年目、私、7本ホームラン打っていますからね。それだけは付け加えさせてください」とアピールして、笑わせた。