【台北（台湾）2月28日＝永野高輔】台湾出身の157キロ右腕、孫易磊投手（20）が、故郷で1軍クラスの実戦に初登板する。台湾シリーズ開幕戦となる1日の統一戦（台北ドーム）に先発。2月25日に同地で行われたWBC予選のスペイン戦では、救援で1回2／3を無失点に抑え、台湾代表の本大会出場決定に貢献したばかり。育成契約だが、新庄監督は今後の登板内容次第で早期の支配下登録も示唆しており、チャンスを引き寄せる。
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“台湾の至宝”が、日本ハムのユニホーム姿を、故郷のマウンドでお披露目する。孫易磊は台北ドームで約2時間の練習に参加。ウオーミングアップからリラックスした表情で「帰ってきて、すごくうれしい。気持ちも上がる。明日（1日）は自分のやるべきことをしっかりできればと思っています」と意気込んだ。
緊迫した場面を乗り越えた経験を生かす。2月25日に同じ台北ドームで行われたWBC予選のスペイン戦で台湾代表デビュー。7回に満塁のピンチを2者連続三振で切り抜けると、イニングをまたいで1回2／3無失点。「いい経験になったし、いろんなことが勉強できた」。中3日で、今度は日本ハムの1軍クラスの試合では初めてのマウンドに臨む。
新庄監督の評価もうなぎ上りだ。「肝っ玉が座っていて気持ちが強い子。先発より8回に投げさせたいな」と早くも起用法をイメージ。支配下昇格について「僕が見て、2軍の成績より、これは1軍のバッターを抑えられるという感じを受けた時に、フロントに支配下にしてくれと土下座しようと思ってます」と説明した。
体重は昨季登録の81キロから12キロ増え93キロ。筋肉で体が大きくなり、パワーがついた。20歳になったばかりの若武者は「課題は変化球。変化球がちゃんと決まればストレートの強さがもっと強く感じる」。極上のポテンシャルを、少しずつ花開かせていく。
