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マー君の復活ロードが本格化する。巨人は25日、那覇キャンプを打ち上げ帰京。新天地で田中将大投手(36)は1月28日の1軍合同自主トレから29日間をフルメニューで完走した。24日にはロッテとのオープン戦で1イニングを無安打無失点投球。中5日で本拠地・東京ドームでの3月2日ヤクルト戦の登板へとつなげた。阿部慎之助監督(45)は野手は萩尾、佐々木、山瀬、投手は西舘、又木のファーム降格を決定。徐々に開幕モードへとシフトチェンジしていく。
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阿部監督がひとまずは胸をなで下ろした。寒波の影響で全国的に冷え込んだキャンプ期間を振り返り「まずけが人がいなかったってすごくいいキャンプだったなと思います」と安堵(あんど)した。選手たちの動きについては「アピールする人、調整する人、そこははっきりしてくるんで、いいオープン戦を過ごしたいなと思います」と話した。
キャンプ期間中に降格はなかったが、ここからは開幕に向けたサバイバルが一気に本格化する。この日、萩尾、佐々木、山瀬、西舘、又木の5選手を呼び出してファーム降格を告げた。その場で選手本人に課題を問いかけ「みんなやっぱり外野手は守備を言っていたね。『現実的に外野でどうやって試合出るんだ』と聞いた」と明かした。守備固めから定位置奪取につなげる現実論を伝えた。
陣容、役割も固めていく。新外国人のトレイ・キャベッジ外野手(27=アストロズ)は一塁と外野の併用を模索したが「繊細な部分があるから。守備でストレスをかけたくない」と右翼専念を決めた。先発調整をしてきた平内は中継ぎに戻し、好投が続く石川は先発調整の可能性を含ませた。開幕まで1カ月。「引き続き、いい競争をしてもらって、チーム力上げて、いい形で開幕を迎えられるようにしたいなと思います」とキャンプ地那覇から帰京の途に就いた。【為田聡史】