
サッカー女子のWEリーグ新潟レディースが22日、全13日間の沖縄キャンプを打ち上げた。10日からの充実した日々に、橋川和晃監督(53)は「素晴らしい環境でトレーニングに取り組み、積み上げられた。選手たちも高い意識で励んでくれた」と振り返っていた。
リーグで唯一の雪国クラブ。拠点を置く聖籠町も、毎年のように吹雪が頻発するなど冬季は悪天候が重なる。特に、今シーズンは2月初旬からの最強寒波の影響をもろに受けた。積雪は海沿いでも50センチ超え。指揮官も「やれるなら新潟でやりたいけれど、やれないから」と複雑な心情だった。
厳しい環境に身を置きながらも、スポンサー企業でもある「ナミックス」の協力もあって2年連続で沖縄キャンプを実施できた。攻撃では、より得点力の進化を目指し、堅守を誇る守備では、深くと進化を引っかけた「深化(しんか)」をテーマに、より磨きをかけた。新加入選手も合流し、主将のMF川澄奈穂美(39)は「新たな落とし込みが必要な中で、この時期にキャンプを行えたことはチームにとって本当にプラス。着実に積み上げができた」と充実感を漂わせていた。
2日間の休養を挟んで25日から新潟での練習を再開させる。ウインターブレーク中のリーグ戦は5勝2分け4敗の勝ち点17で5位に位置し、同8差で首位の日テレ東京Vを追う。川澄は「『後半戦で1位になる』目標を立てた。ノーチャンスではない。わずかな可能性を少しずつ自分たちで手繰り寄せたい」。アウェーC大阪ヤンマー(3月2日)からのリーグ再開へ、最終調整する。【大島享也】