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オリックスは21日午後10時から宮崎市内の宿舎で緊急会見を開き、山岡泰輔投手(29)が過去にオンラインカジノを利用していたため、コンプライアンス違反の疑いがあるとして当面の間、活動自粛を命じたと発表した。正式な処分については決まり次第、あらためて発表する。この問題を受け、日本野球機構(NPB)はプロ野球12球団に対し、オンラインカジノを利用したことがある関係者がいる場合、自主的に名乗り出るように20日に要請したことを明らかにした。
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令和ロマンの高比良くるまらが関わったとして、芸能界を揺るがすオンラインカジノ問題が、プロ野球界にも飛び火した。
球団は17日に、オンラインカジノ利用に関する情報を入手したNPBから調査依頼を受け、18日に小浜裕一球団本部長が山岡本人と面談。過去にオンライン上で、海外でカジノのライセンスを取得しているサイトが運営するポーカーゲームのトーナメント大会に参加していた事実を把握した。
山岡は21日に宮崎から急きょ帰阪し、今回の事案を大阪府警に相談。球団は当面の間、プロ野球選手としての活動自粛を命じた。後藤俊一広報宣伝部長は、オンラインカジノを利用した時期や経緯、使用金額などの詳細は「警察に相談中の事案」として明かさず、「正式な処分については改めてお知らせします」と話すにとどめた。一方で、本人に違法性の認識はなかったことや、単独で行っていたことを説明した。
また、20日のNPBからの調査依頼で他の選手やコーチ、スタッフらを対象に、個別に聞き取りを行い、山岡以外の関与は現時点ではなかったとした。後藤部長は「関係各所及びファンには多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしますことを心よりおわび申し上げます」と謝罪した。
球団ではコンプライアンス違反に関わる事案について契約更改時書面で注意喚起を呼びかけ、毎年11月には大阪府警から講師を招き、研修を行ってきたが、今後はさらなる活動を行う方針を示した。主力投手の山岡が関わったことに「ショックはあります」とし、今後については「警察、NPBの方と協力しながら進めることになる」と説明した。