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ドイツ1部アウクスブルクから今季京都サンガF.C.に復帰したMF奥川雅也(28)が、10年ぶりとなる京都でのホームゲームに気持ちを高めている。
19日は京都・城陽市内のサンガタウンで公開練習。15日のファジアーノ岡山戦で途中出場して自身のJ1デビューを果たした奥川は、22日浦和レッズ戦での復帰後初ゴールに意欲を示した。「どのパターンでも得点を取れる自信がある。どんな場面でもゴールに向かっていくプレーができたらいい」。オーストリアやドイツでのプレーで身に付け、変化したプレースタイルをJの舞台でアピールして考えを口にした。
10年前に当時J2の京都でプレーしていた頃の自身を、奥川は「1人でドリブルして、シュートという選手だった。正直シュートは得意ではなかったけど」と振り返る。しかし欧州でプレーする中で、結果を出さなければレベルの高い環境に進めないことを実感。得点やアシストといった目に見えるを残すために、スタイルにこだわるのではなく、ゴールに迫る動きを追求した。それによってゴールの形も変化。「裏に抜けてワンタッチで決めるゴールも多々あった。そういう動き方は幅が増えた」と進化を遂げた。
「古都のネイマール」とも呼ばれたドリブラーは、間近に迫った10年ぶりの京都でのプレーを前に、珍謝罪も交えながらイメージチェンジを説明。「良くも悪くも『もっとドリブルしよるんちゃうかな』と思われる人もいると思うけど、経験を得て、前にサンガにいた時より考えてやっている。そういうプレー(ドリブル)が好きな人には申し訳ないですけど(笑い)」。続けて「ドリブルも出しつつゴール前での怖さを出すっていうのが今のプレースタイル。そこを見てもらえたらいい」とよりゴールへの迫力を感じさせるプレーへの意欲を語った。
出場選手として初見参となるサンガスタジアムでは、今季初勝利をもたらすつもりだ。「見に来てくれる方に僕たちができるのは、勝ち点3を届けること。一丸となってやっていきたいし、もしも僕のゴールで勝てたら、それは自分自身もハッピー」。京都への復帰を歓迎してくれた人々への感謝を伝えるためにも、チームを勝利に導くゴールを貪欲に狙っていく。【永田淳】