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阪神の育成組が支配下昇格に向けたアピール合戦を繰り広げる。19日、沖縄・具志川で、椎葉、育成の森木、伊藤稜、育成ドラフト1位の工藤泰成投手(23=四国IL・徳島)、同3位の早川太貴投手(25=くふうハヤテ)が、キャンプ休日に練習を行った。20日の具志川組初の対外試合となる2軍日本ハム戦(名護)では具志川組から伊藤稜、工藤、早川が登板予定。開幕前の昇格をかけたアピールの機会にメラメラだ。
「ゾーンでしっかり攻められるように、強い球をしっかり投げてバッターに向かっていきたい」。シート打撃を除き、入団後初の実戦登板となる早川は力を込めた。藤川監督が残り4つの支配下枠の1つについて、育成選手を開幕前に登録する可能性を示唆している。工藤は16日の広島戦(宜野座)で最速158キロを計測する1回無失点の好投でひと足先にアピールに成功。早川は「球速も出ていて、初めてで自分のやってきたことや持ち味を出せるのはすごい」と刺激された。
工藤も続けてのアピールが必至。前回は6球中5球が直球。「前回と一緒で、今までやってきたことを出すっていうのは変わらずやっていきたい」と気を引き締めつつ「変化球を混ぜながらいきたい」。投球の幅の広さを披露する。伊藤稜も9日の紅白戦で1回無失点と好投し、1軍指揮官からも高い評価を受けた。「ゼロで帰ってくることでアピールできたらいい」と燃えた。熾烈(しれつ)な争いが繰り広げられる。【塚本光】