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眠れる侍を掘り起こせ-。侍ジャパン井端弘和監督(49)が14日、都内のホテルで会見を行い、3月5、6日に京セラドーム大阪で開催される「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VSオランダ」に臨むメンバー28人を発表した。来年3月のWBCを見据え「左の中継ぎ」と「右の大砲」に重点を置き、昨年11月のプレミア12のメンバーからは選ばない方針のもと、初選出は20人。“新刀”を発掘する。
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井端監督の口から読み上げられる新侍は、20人にも及んだ。28人のうち、世界大会経験者は前回のWBCに出場した宮城だけ。同監督は「初選出が20名ほどいるので、いいものを見せてもらえれば。WBCまで1年。本番を想定して、ある程度イメージしてやっていけたら」と、来年3月5日に開幕するWBCを見据えた。新たな武器を手に入れるため、異例の人選になった。
平均年齢25・8歳。ど真ん中を「由伸世代」が牛耳った。ドジャース山本由伸と同じ98年度生まれが8人と最多。そこには明確な理由がある。DeNA山本、ロッテ種市、西武今井、阪神佐藤輝、広島矢野、中日細川、日本ハム河野ら各チームの主力を張る、旬の選手に声をかけた。「少しでも全体の底上げをできたら。1年後、いいメンバーを選べたらいい」と生きのいい世代のさらなる成長を促していく。
日本を強くするためだったら、“成り上がり”は大歓迎する。日本ハム水谷と中日細川は現役ドラフト選手として史上初の侍選出。同監督は「右の大砲」を強化ポイントに掲げており、ポテンシャルの高い2人を指名した。特に中日移籍後は4番を張り、2年連続20本塁打をマークしている細川には「急に40本、50本の可能性もある。今シーズン、飛躍してほしい」と、その潜在能力を高く評価。2試合でクリーンアップに入れる可能性も十分ある。
さらに「左の中継ぎ」にも重点を置き、中日橋本、広島塹江、オリックス曽谷らを抜てき。「外国人選手が、どのような反応をするのか見てみたい」と話した。会見を終えると、メジャーキャンプ視察のために渡米した。WBC開幕まであと384日。新刀を磨いて最強ジャパンをつくりあげる。
○…井端監督がメンバー発表会見で異例の予告先発を出した。「先発投手は初戦(5日)宮城投手、2戦目(6日)種市投手でいこうと思ってます」と託す。WBC本番ではメジャー組の大谷、山本、今永、菊池、千賀らがひしめき合う先発のポジションに競争を促す。スタメンオーダーは、コーチ陣と相談した上で決定する方針を示した。
○…侍ジャパンの新コーチに就任した能見篤史投手コーチ(45)と松田宣浩野手総合コーチ(41)が、初めてベンチ入りする。すでにメンバー選考のミーティングには参加し、キャンプ視察にも一部同行。井端監督は「能見コーチは、現役やめてまだ間もないですし、投手コーチの経験もある。特に人と違った目線で見られるところで期待したい。松田コーチは国際試合の経験豊かですので、いいアドバイスを送ってくれれば」と期待した。
-【侍ジャパン】史上初!日本ハム水谷瞬、中日細川成也が現役ドラフト選手としてメンバー入り/一覧>>-https://www.nikkansports.com/baseball/news/202502140000582.html-