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【グレンデール(米アリゾナ州)12日(同13日)=四竈衛】メジャー1年目のドジャース佐々木朗希投手(23)が、同地で初めてブルペン入りし、35球を投げ込んだ。首脳陣、監督らが見守る中、「令和の怪物」の実力を披露した。また、日本での開幕2戦目での登板について、前向きな姿勢を明かした。
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初披露となった背番号「11」のブルペン初投球は、フリードマン編成本部長、ロバーツ監督、さらに再契約したばかりのサイ・ヤング賞3回左腕カーショーらが駆け付けるほどの注目度だった。10球連続で直球を投げた後の11球目。急激に落下する高速スプリットを初めて受けた捕手バーンズの口から、反射的に驚きの声が漏れた。「オー・マイ・ゴッド(なんてこった)」。その後も、複数のコーチ陣が「Wow(ワオッ)」を連発。直球、スプリット、スライダーを投げ分けた35球のお披露目会は、物静かな佐々木の表情とは対照的に大盛況で終わった。
それでも、初ブルペンを終えた佐々木は、あくまでも謙虚に反省点を挙げた。「もちろん緊張もありましたし、思ったよりも寒かったのと、メカニック的なところでうまく動けてなかったという感じです」。この日は終日曇天で、冷たい風にも見舞われた。しかも、前日が個人練習だったため、この日が初の全体練習。スーパースターに囲まれる新環境では、新人が緊張するのも当然だった。
「25歳ルール」のためマイナー契約ながら、注目度だけでなく、期待値も極めて高い。実際、ロバーツ監督は、今後の状況次第と断りながらも、日本での開幕2戦目で起用する案を明かした。「どんな可能性もある。公式戦の2戦目に投げるだろうが、スタメンにいなければ、いないということだよ」。昨季、1年目の山本が韓国でデビューした「実績」もあるだけに、順調に仕上がれば「メジャーリーガー佐々木」の初登板が、東京で実現する可能性は高い。
佐々木にしても、日本デビュー登板は望むところだった。「そもそも開幕を日本で迎えること自体がそんなにあるとは思わないですし、ルーキーのシーズンで迎えることも、なかなかない。特別なことだと思いますし、まずはそこに向けていい準備ができたらと思います」。全体練習後は、消化不良だったのか、居残りでキャッチボールをこなすなど、早速の「反省会」。勤勉な23歳の怪物は、力強く、第1歩を踏み出した。
◆メジャー1年目に開幕カードで先発した日本人投手 昨季の山本(ドジャース)まで過去9人いる。9人のうち勝利投手となったのは、07年松坂(レッドソックス=3戦目)09年上原(オリオールズ=2戦目)16年前田(ドジャース=3戦目)18年大谷(エンゼルス=4戦目)23年千賀(メッツ=4戦目)の5人。1年目に開幕戦で先発はおらず、白星では上原のチーム2戦目が最も早い。
▽ドジャース・スネル(開幕投手が山本、2戦目が佐々木の先発が有力となり、USAトゥデー紙に)「これが私たちの先発投手陣の実力を物語っている。どれだけ強力なチームになるか、想像するだけでワクワクする。サンディエゴにいた22年は、僕がプレーした中で最強のチームだと思ってたけど、違うね」