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日本ハム山崎福也投手(32)が、苦手意識のある同門対決に気を引き締めた。沖縄・名護キャンプの12日、球団OBの父章弘さんが見守る中、91球を投げ込んだ。今季最初の実戦登板は、23日の楽天戦(名護)になる予定。明大の後輩で注目ルーキー宗山塁内野手(21)との対戦に「派手に打たれないように」と先輩の意地を見せる。
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鋭い視線を浴びながら、山崎は持ち球を次々と投げ込んだ。直球にスライダー、チェンジアップ、カットボール、ツーシームと計91球。新庄監督はじめ首脳陣が見守る中、左右に打者を立たせてコースを確認。「落ち球は低めにいっていましたし、いいところに決まっていた。真っすぐのコントロールと球質がちょっとダメでした」。もう1人、特別なゲストがいた。球団OBで強打で鳴らした捕手、内野手出身の父章弘さんだ。山崎は「(ブルペンを見られるのは)プロ野球に入ってほぼ初めて。(助言は)僕、聞かないですね(笑い)。結果でしっかりと示して、安心してもらえたら。監督のほうが緊張しました」と、苦笑いで“参観日”を終えた。
17日に実戦形式の打撃練習に登板し、今季初実戦は23日楽天とのオープン戦になる見込み。相手には、日本ハムをはじめ5球団が競合したルーキー宗山がいる。「ちょろっと動画で見ましたけど、すごいですね」。11日の練習試合で2安打1盗塁のデビューを飾った明大の後輩を警戒した。
日大三、明大とエリート街道を歩んできた山崎にとって同門対決は鬼門だ。「打たれる傾向がある。(日大三の1学年下で現日本ハム2軍打撃コーチの)横尾だったり、(明大先輩の)ロッテ岡大海さん、楽天阿部さん」。通算被打率では、横尾に7割5分、岡に4割2分1厘、阿部に5割3分3厘と分が悪い。
オリックス時代に日本一を経験した通算49勝左腕が、先輩の意地を見せるのか-。「派手に打たれないように(笑い)。意識しすぎないほうがいいのかなと思うので、自然体でいけるように頑張ります」。注目の一戦となりそうだ。【中島宙恵】