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牛骨効果バッチリ? 日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が9日、沖縄・名護キャンプの紅白戦出場2試合目で、右中間へ適時二塁打を放った。今年解禁となった牛骨の成分でバット表面の木目を詰める、牛骨バットでの快音にご満悦。入団以来、毎年のように故障に泣かされてきた未完の大器も、今キャンプは順調に第2クールを終了した。
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爽快な一撃に、笑みがこぼれた。第2クール最終日に行われた紅白戦。紅組の3番で出場した清宮幸が、6回の第3打席で右中間を深々と破る勝ち越しの適時二塁打を放った。松岡の外角148キロ直球を「センターに引っ張るイメージで打った。僕らしい当たりだったんじゃないかと。ちゃんと踏み込めている証拠かな」。新庄監督も「左中間に持っていきたくなるコースを右肩を開かず、バットに乗せて右中間に打った。彼以外にはできない」と絶賛。4回の左犠飛に続き、1安打2打点。仕上がりは順調だ。
予想を上回る手応えだった。試合で手にしたのは、今年解禁となったばかりの牛骨バットだった。「思ったより打球が速く抜けていったんで、牛骨効果かもしれませんね」。練習用の同バットがまだ届かず、試合限定でお試し中。8日の紅白戦は中堅前のポテンヒットだっただけに「やっと芯に当たった。うわ、あそこまで(打球が)抜けたかと」。声が弾んだ。
超高校級スラッガーも入団8年目。毎年のように故障に泣かされてきた。開幕前の離脱が心配なところだが、今キャンプはここまで元気いっぱい。5回、三塁側ベンチへ2球連続でファウルを打ち込んだ郡司の打球には「全力で逃げました」と冷や汗も、「今のところケガなくできてまーす」と健在をアピールした。
「素晴らしかった」と珍しくほめた新庄監督だったが「けど、ホームラン打てと。それぐらいのバッターになってほしい。センター“バックチュクリーン”」と注文も忘れなかった。「確かに。(次戦は)入れたいです」と清宮幸。気分良く第2クールを締め、キャンプ後半へ向かう。【中島宙恵】