社会人は年次とともに役割が増える。西武高橋光成投手は3日、自身の28歳の誕生日を迎えるとともに、投手陣ペットボトル委員会の2代目委員長に就任した。オリックスに移籍した本田の退任に伴う人事で、任期は未定。「革命、起こします」とブルペンや控室でのペットボトルの置き忘れに対し、強い問題意識で臨む構えを明かした。
広報担当の与座が作った啓発ポスターで思いを整え、今キャンプ初のブルペンに入った。左ひじを突き出すような新フォームで33球。投手陣を束ねる委員長を託された者として、昨季の0勝11敗では説得力に欠ける。「今年は僕、勝負の年なので。野球人生の分岐点だと思います」。柘植のミットをたたく音は強く、仕上がりは早い。
性格や弱点は人それぞれ。片付けが苦手な人もいるし、高橋のように投球直前に視線が右上に浮いてしまう人もいる。「僕は真っすぐ(ミットを)見てるつもりなんですけど、1回浮いちゃう分、ロスができるんです」。捕手に少し前に座ってもらって投げ、課題の矯正も図っている。
全員が少しずつ弱点に向き合えば、束は強くなる。ペットボトル問題もそう。「メディア露出を増やしたり、場合によっては罰金を設けたり、ルール守れなかった人に注意を促していきたいですね。組織で戦っているので」と語気は強め。チームスローガン「ALL ONE」を具現化するために勝つ。きれいにする。情報を総合すると、副委員長の人選も進んでいるもようだ。【金子真仁】
◆西武投手陣ペットボトル委員会 23年シーズン途中、ブルペンなどで置き忘れ、捨て忘れのペットボトルが多発。首脳陣が責任者として中堅世代&こわもての本田をペットボトル係に指名し、環境美化を推進。その後委員長に昇格した。ポスター作成は与座が担当。3日は高橋委員長の命を受けた? 佐藤隼が燃えるごみとペットボトルの分別を最終確認した上で、ゴミに出した。