MLBの第8代コミッショナーだったフェイ・ヴィンセント氏が86歳で死去したと、MLB公式サイトなど複数の米メディアが2日(日本時間3日)伝えた。
ヴィンセント氏は1989年9月にコミッショナーに就任し、92年9月に退任。就任1年目は、ジャイアンツとアスレチックスのベイエリア地区対決となったワールドシリーズ中に同地区に大地震が発生し、シリーズを中断し10日後に再開する判断を下すなど重要な仕事に当たった。
その後、90年には労使交渉が難航し32日間のロックアウトを決行。同じ年に当時のヤンキースの名物オーナーだった故ジョージ・スタインブレナー氏に、有名な賭博師に金銭を渡したとして永久追放処分を出した。91年にはリーグ拡張を決定してロッキーズとマーリンズを新球団として加えることを決め、地区再編に取り組んだ。
ロブ・マンフレッド・コミッショナーは文書で「ヴィンセント氏は多くの難しい課題に取り組み野球界に貢献した。彼の家族と友人たちに、深く哀悼の意を表する」と声明を発表した。