楽天渡辺翔太投手(24)が「負けんちゃ魂」を貫く。1日、沖縄・金武町でキャンプイン。三木監督も見守る前で初日からブルペン入りし、45球を投げ込んだ。昨季49試合に登板し、7勝、12ホールドをマーク。3年目の若き右腕は、小学生時代から大切にするモットーを胸に刻み、持ち前の負けん気で勝ちパターン入りを目指す。
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渡辺翔が気合の入った表情で、キャンプ初日から45球を投げ込んだ。三木監督が見守る前での投球となったが「やっぱり体重が乗った球は良かったんで、その率をやっぱりこのキャンプは増やしていかないといけない」。今オフは体重を6キロほど増量。「ランニングも全然走れてた。体重を無理なく増やしたんじゃなくて、トレーニングで増やしたのは良かった」。その効果も早速実感した。
キャンプに合わせてスパイクも新調した。「新しいスタートなんで、新しいものを使った。スパイクが硬かったり、まだ慣れず、違う疲れはあったんですけど、球自体が決まった時はすごい乗ってる感じはあった」と振り返った。
父から小学生の時に授かった北九州弁で「負けんちゃ」という言葉を今も大切にしている。「勝てる、勝つというのはやっぱり油断が生じる。マラソンとかも逃げるよりも追う方が強いじゃないですか。なので、誰にも負けたくないという気持ちは小学校からずっと持っていた」。その5文字をグラブに刻み、マウンドに上がっている。
リリーフで欠かせない存在となる。昨季は49試合で7勝2敗、12ホールド、防御率3・04をマーク。「勝ちパターンもそうですけど、『まずはいいところで投げないといけない』と(自主トレで世話になっているパドレス松井)裕樹さんにも言われたので、頑張りたい」。今季も「負けんちゃ」を胸に刻み、充実の1年を送る。【山田愛斗】