楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(21=明大)が、ついにベールを脱いだ。1日、沖縄・金武町でキャンプイン。フリー打撃では27スイングで安打性は11本。広角に打ち分け、右翼へ柵越えも1本披露した。
ノックでは遊撃の定位置を争う村林とともに華麗な守備で首脳陣にアピール。攻守で躍動した初日を終えて「80点ぐらい」と自己採点した。背番号「1」を背負う“20年に1人の逸材”が、上々のスタートを切った。
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宗山が初日から全開だった。背番号「1」のユニホームを着てプレーするのは初。攻守で躍動した。「すごい楽しみにしてましたし、また1つユニホームを着て、練習するのは気合の入り方もまた違う。それで気合入りすぎてけがしないように気をつけたいですけど、このユニホームを着てプレーできることは、すごいうれしい」。時折笑みを浮かべながら華麗に舞った。
“プロ1号”も放った。フリー打撃では広角に打ち分け、27スイング中安打性は11本。7スイング目では力感のないフォームから右翼席に1発を放り込んだ。「全然、率も良くないですし、たまたまかなと思う。ホームランを打つためにバッティング練習するわけじゃないですけど、いい形を求めて、日々、前の日のバッティングから自分のいいところを見つめながらという形になる」。試行錯誤をしながら理想の打撃を追求する。
ノックでは遊撃の定位置を争う村林と交互に打球をさばいた。ファンブルする場面が1度あったが、それ以外は安定した守備を終始披露。村林とプレーし「技術の高さを感じましたし、最後までボールから目を離さなくて、球際の強さというところは強いなと感じなので、見て学べることも多い」。近くでプレーし、先輩のすごみも感じた。
キャンプ地では宗山特製ブースも登場した。紫色の「2025MyHEROタオル」2000枚が用意され、ホーム、ビジターのユニホームも販売された。自らのグッズを身につけたファンも多数おり「大学のタオルとかは学生時代もあるんですけど、個人のってなると、なかなかプロらしいところだと思う。ファンの人たちを増やせるようにしていきたい」。練習後にはファン約100人にサインを書く神対応で締め、大物ぶりを見せつけた。【山田愛斗】
▽楽天後藤打撃コーチ(宗山の打撃について)「ミートも本当に癖もなくて、すごくスムーズにバットが出てるという印象。軸があんまりぶれないということに対しては、辰己ぐらいになってほしいなという期待がある」
▽楽天塩川守備走塁コーチ(宗山の守備について)「ボールとの距離感はすごい上手だなっていう印象。シートノックでは正直、プロで十分問題なく、上手な方に入る。6大学のスターという雰囲気はすごい、かっこよさはやっぱある」