日本ハム新庄剛志監督(53)がレギュラー白紙を宣言した。キャンプイン前日の1月31日、キャンプ地の沖縄・名護で取材対応。1年前は万波にだけレギュラー手形を与えていたが、今年は「ない。みんなが必死こいて(レギュラーを)取りに来ると思うからね」と話してニヤリとした。
描く理想は「野手のレギュラー8人」だ。就任2年目まではトライアウトと位置付けて、選手たちを入れ替えながら経験値を与えてきた。固定しなかったのではなく、固定できなかった戦力層は昨季までに格段に厚くなった。だからこそ、目指すは「143試合、8人で回したい」、現実的には「3、4人は143試合、出てほしいっすよね」。
だから指揮官は、今年のチームの軸を見極めるべく、キャンプからじっと選手たちを観察する。「僕は全部見てます。練習からね」と予告。「キャンプとオープン戦で(レギュラーを)つかみとりなさい。そうしていかないと勝てないですからね」と念押しした。
選手たちには1つだけ、お願いした。名護市内の宿舎で行われた全体ミーティングで「ケガをしないように。ケガしたら、置いて行くよ」と伝えた。昨季は大きな故障者が少なかったことで2位躍進につながった。「ケガされると狂ってくるから、計算が。おかしいなと思ったら、大きなケガになる前に治したらいい。そんなに慌てることない」と各自のコンディション管理の徹底を注文。奇をてらうパフォーマンスはない。シンプルに競争心をあおってチーム力アップを目指す“王道スタート”を切る。【木下大輔】