楽天やマリナーズで活躍した岩隈久志氏(43)が1月31日、青鳥特別支援(東京)で野球指導した。昨年10月に続き2回目の訪問。顔なじみの部員12人を相手に、キャッチボールや自身の投球術を約2時間にわたって教えた。「できなかったことができるようになる思いを伝えたかった。少しアドバイスをしたら、その後に楽しそうにやっていた」とうれしそうな笑みを浮かべながら振り返った。
同校は昨夏の西東京大会に特別支援学校として、初の単独出場を果たした。その戦いぶりをニュースで知り、岩隈氏は「(単独チームで)試合ができてることが素晴らしい。頑張っている姿に本当感動しましたね」と目に焼きついた。学校関係者からの紹介を受けて野球指導をする間柄に。この日の指導後には「また来るね」と約束を交わし、部員たちからの元気いっぱいの見送りを受けた。
後藤浩太投手(2年)は「メジャーでプレーした元プロの方から教えてもらう経験はない」と興奮気味に振り返り、久保田浩司監督も「岩隈さんから教えてもらった子どもたちの表情が、いつもの何倍も輝いていた。こういった交流がもっと日本の野球界で広がっていけば」と願った。
チームは昨夏の西東京大会2回戦で東村山西、昨秋の東京大会1次予選1回戦で目白研心に敗れた。スコアは共に0-66の5回コールド負け。公式戦ではまだ勝利がなく、得点もない状況だが、久保田監督は「山梨での練習試合では2得点が生まれ、成長は見えている」と強調。「(春に向けて)失点と得点の差をいかに縮めるか」を目指すとし、岩隈氏という心強い協力を得て来る大会で成果を出す。