<UEFA欧州リーグ(EL):Rソシエダード2-0PAOK>◇30日(日本時間31日)◇1次リーグ第8節◇レアレ・アリーナ
【サンセバスチャン(スペイン)=高橋智行通信員】日本代表MF久保建英(23)のレアル・ソシエダードが、PAOK(ギリシャ)を2-0で下した。直近2試合に先発出場していた久保はベンチスタートで、2-0の後半27分から右サイドで途中出場した。
1次リーグを4勝1分け3敗の勝ち点13とし、13位で決勝トーナメント1回戦(16強)進出を懸けたプレーオフに進出した。「良かったと思いますよ。負けてもたぶんほぼ決まりだったので、という感じです。とりあえず良かったと思います」と総括した。
短い出場時間だったが、一定の存在感は示した。カットインからのシュートや、試合終了間際のMFマリンの決定機演出など攻撃にアクセントを加えた。「監督としても時間をつぶしつつ、チャンスがあればっていう感じだった」と狙いを説明。「僕としてはもっと仕掛けたりしたかったんですけど。チームとしてボールを持てる時間帯が長かったんで良かったと思います」とうなずいた。
今季から大会方式が変更となり、1次リーグの試合数は6から8に増加した。トップ選手の宿命とはいえ、リーグ戦、国内カップ戦、代表戦と過密日程を消化してきた。「ちょっと多いですね。僕自身の気持ちを言うと、負けたことは悪いんですけど、試合を多くすればいいというわけではないので、どうなのかなとは思いますけどね」と素直な思いを口にした。
ハードワークが要求される現代サッカーにおいて中3日や中2日の連戦が続けば、コンディションの低下は避けられない。ケガのリスクも高まるため、適度な休息も必要になる。
「どこかで試合を休まないといけなくなるのが僕としてはちょっと辛いかな。毎試合出られるなら出たいですけど。休めるところがないので、どこかで試合休むという。僕としては今調子がいいので毎週出たいという気持ちはありますけど。でも限界もあるので、そういったところを含めてちょっと戸惑いっていうのはあります」
チームは調子が上がりきらないが、国王杯、ELを勝ち残り、リーグ戦でも来季の欧州カップ戦出場圏内が視野に入っている。アルグアシル監督からも「そんなに悪くない」と言われているといい、自信を持って戦いを続けていく。「とりあえず次のリーグ戦とカップ戦、この2つは絶対落とさないと思うので。リーグ戦からもカップ戦からも来シーズンのヨーロッパのコンペティションに出るっていうのがチームとしての目標なので。それを達成するためにも落とせない2試合になると思うので、しっかりいい準備をしたいなと思います」と気を引き締めた。
試合はアイスランド代表の新鋭ストライカー、オーリ・オスカールソン(20)が2得点の活躍でチームを勝利に導いた。次はホームアンドアウェーのプレーオフ(日本時間2月14、21日)で、DF毎熊晟矢の所属する19位AZアルクマール(オランダ)か、20位ミッティラン(デンマーク)と対戦。上位のため第2戦をホームで迎えることができる。