J2ジュビロ磐田の元日本代表GK川島永嗣(41)が今季の主将に就任した。選手による投票で選ばれ、2011年のベルギー1部リールセ在籍時以来14年ぶりにキャプテンを務める。欧州クラブで13年間プレーし、W杯に4度出場するなど経験値はチーム屈指。最後方から仲間を鼓舞し、今季目標に掲げるJ2優勝でのJ1昇格を成し遂げる。
チーム最年長のベテランが磐田の顔になった。川島は選手の投票で主将に就任。「総選挙」でトップ当選した。発表の瞬間は「断れる雰囲気じゃなかった」と冗談を飛ばし、「1人1人がキャプテンシーを持ってやることが一番だと思う」と、チームメートへの発奮も求めた。
キャプテンはリールセ在籍時以来14年ぶり。浦和東高3年時を含めると、今回で3度目となる。Jクラブでは自身初の大役だ。それでも、自然体を貫く。「そういう立場になってもやることは変わらない」。目標に向かって進む組織の1人として支えるつもりで、「誰かが引っ張っていくとか、やってくれるとか思っているグループではだめ。1人1人が強い意志を持つことが大事」と強調した。
今季はジョン・ハッチンソン新監督(45)のもとで攻撃的なスタイルの構築を図っている。GKも攻撃の組み立て役に加わることも多い。新たなチャレンジは「サッカーは日々学ぶことがあって、うれしい」。13日間の鹿児島キャンプは残り2日。新しい戦い方の構築も順調なようで、「やりたいことを少しずつピッチで体現できはじめている」とうなずいた。
明日1日はJ1清水と練習試合を行う。主将として臨むキャンプ最後の実戦が「静岡ダービー」となる。川島は「もっと(戦術を)詰めないといけないし、それを結果につなげることが大事」と、宿敵撃破をキャンプの集大成にする。【神谷亮磨】