<サッカー皇后杯全日本女子選手権:新潟L1(4PK5)1三菱重工浦和>◇25日◇決勝◇エディオンピースウイング広島
三菱重工浦和レッズレディースが1-1からのPK戦を5-4で制し、初優勝を目指したアルビレックス新潟レディースを破った。同じPK戦で敗れた昨年度の借りを返す頂点に3大会ぶり2度目の返り咲きを果たした。
先制は三菱重工浦和だった。前半11分、MF塩越柚歩からのスルーパスを受けたFW高橋はなが、右足で均衡を破る。追う新潟Lも28分、MF川村優理の縦パスに反応したMF滝川結女が、巧みに相手をかわして右足を振り、同点弾を突き刺した。
後半は一進一退の攻防が続き、延長戦へ。前後半15分ずつ、計120分間で決着つかず、PK戦に突入した。
準決勝に続くペナルティー合戦の勝利を狙った新潟は、MFの川澄奈穂美や上尾野辺めぐみがきっちり決めた一方、途中出場のDF横山笑愛が止められた。
三菱重工浦和は、女子日本代表なでしこジャパンGK池田咲紀子が唯一のストップを遂げた後、最終5人目のキッカーも自ら務め、優勝キックをゴール左隅に決めた。
前回大会はINAC神戸に1-1からのPK戦で5-6の準優勝だった。楠瀬直木監督は「去年はPK戦で敗れていて、まさか同じ形になるとは夢にも思わなかったですけど、いいゲームで(PK戦は運も左右する中)どっちでもいいとは言いませんけど(勝利を)願ってました。たくさんのサポーターが来てくださったことにも感謝したい」と喜んだ。
続けて「あと、本日は(観衆が)3000人ということで。次は5000人、1万人となっていけるよう頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!」と呼びかけた。
三菱重工浦和GK池田も「去年は悔しい思いをしていたので」と回想しつつ「絶対に借りを返そうと話していたので、ホッとしました。自信を持ってプレーできたし、止めるイメージもしっかり持てました」と胸を張った。
新潟は準決勝で2本セーブのGK平尾知佳が、跳ぶ方向を合っていたもののセーブには至らず、惜しくも初制覇には届かなかった。