憧れの先輩の背中を追いかける。巨人井上温大投手(23)が15日、神奈川・川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを公開。同学年の堀田とランニングやキャッチボールなどで汗を流し「一緒にドラフトで入った仲ですし、先発としても一緒。ジャイアンツを優勝に導ける2人になっていければ」と共闘を誓った。
このオフは食生活を見直した。鶏肉を積極的に摂取するように心がけ「体脂肪が減った」と効果を実感。「(減少幅は)1%、2%とかの話だけど、それを積み重ねていけばいつか自分の理想の体脂肪になる」と、小さな積み重ねを大事にする。
結果を残せば目指すものも大きくなる。昨季8勝を挙げ、プレミア12にも出場した左腕は「もらえるなら今すぐにでも欲しい。背番号を軽くしたいとはずっと思っています」。胸に秘めていた思いを口にした。熱望する背番号は、左投手を象徴する番号の1つである「21」。球団では高橋一三氏、宮本和知氏、高橋尚成氏などの先輩左腕が背負ってきた。
22年オフに自主トレをともにしたカブス今永昇太がDeNA時代に着けた番号でもある。現在は空き番号となっているだけに「そういう番号をチームから任せたと言ってもらって、ローテーションで投げたい」と思い描いた。
さらなる飛躍の1年へ。今季は2ケタ勝利を目標に掲げた。「自分のやるべきことをやって、周りに認められて背番号が変わると思う。行動、言動、成績でそう(背番号を変えてもいいと)思ってもらえるように」。年男の井上が、97から21への脱皮を目指す。【水谷京裕】