開幕へ視界良好! オリックス山下舜平大投手(22)が「新フォーク」の存在を明かした。15日、大阪・舞洲の球団施設で自主トレ。きっかけは昨季終盤、新球チェンジアップを試合で投げ始めたことだった。
「チェンジアップを投げて、感覚が変わって、小さいフォークが使えるようになった。今までは空振りを狙うものしかなかったけど、ストライクゾーンに落とせるような感覚が出てきた」。従来のフォークは、2年前のキャンプで野茂英雄氏に教わったものをベースに、改良を重ねた大きな落差の1種類だった。
昨季は序盤から極度の不振だった。だが8、9月は本来の姿に近づき防御率1点台。隠し味は落差の小さい「セカンドフォーク」だった。「それがあって、去年の最後の方は奪三振数が結構増えたし、ワンバンのフォークも振ってもらえるようになった」。握りは従来のものと同じという。
この日は昨年9月の腰痛の再発後、3度目のブルペンで31球。捕手を立たせた状態ながら、早くも150キロを計測した。リハビリ中だけに慎重を期しており「まだキャンプは普通にA組(1軍)かリハビリ組か分からない」と話す。ただ投球動作の際に怖さは感じていない。
「いつでも上げていける状態にはなっていくのかな」と言い、シーズン開幕に向けてはおおむね順調だ。最速160キロを誇る23年の新人王右腕。新たな武器を手に、巻き返しの準備を進めている。【大池和幸】