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【野球殿堂】特別表彰に元セ・リーグ審判部長の富沢宏哉氏 審判技術の普及、向上に貢献


元セ・リーグ審判部長の富沢宏哉氏が、野球殿堂の特別表彰として殿堂入りしました。富沢氏は、23歳でセ・リーグに入局し数々の重要な試合で審判を務めました。特に有名な試合は、1978年の日本シリーズ第7戦で、大杉勝男の打球を「本塁打」と判定し、異例の抗議を受けた試合です。彼は1980年から1989年までセ・リーグ審判部長を務め、通算3775試合に出場。審判技術の向上に貢献した人物として評価されました。

富沢宏哉氏(元セ・リーグ審判部長)(2000年撮影)

野球殿堂博物館は16日、今年の殿堂入りメンバーを発表した。

アマの競技者・指導者、プロアマの審判員、プロアマの組織発展に貢献した人、野球に関する著作物を有する人などが対象の「特別表彰」は、元セ・リーグ審判部長の富沢宏哉氏(93)が選ばれた。

富沢氏は当時の年少記録となる23歳でセ・リーグに入局。59年6月に行われた巨人対阪神(後楽園)の天覧試合では左翼の線審を務めた。

富沢氏で知られる試合は、78年10月22日、阪急(現オリックス)、ヤクルト、ともに3勝3敗で迎えた後楽園での日本シリーズ第7戦だ。同戦でもレフトの線審を務めた。1-0とヤクルトがリードして迎えた6回の攻撃、大杉勝男の左翼ポール際の打球に「本塁打」と判定。これに阪急上田利治監督が猛抗議した。

上田監督の抗議は続き、最後は金子コミッショナーが出てきて説得する異例の事態に陥った。シリーズ最長の1時間19分の中断となった。

80年から89年まではセ・リーグ審判部長を務め、計35年間、グラウンドに立った。歴代2位となる通算3775試合に出場。73年には「野球審判ガイドブック」を出版し、審判技術の普及、向上に貢献した。

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