西武与座海人投手(29)が生み出すミット音が、室内に響く。
目を奪われる球威には「非常に充実してて、プロに入って一番順調に来ているかなと思います」と自己評価するほどだ。
エンゼルス菊池雄星投手(33)がプロデュースした岩手・花巻市の野球複合施設「King of the Hill(KOH)」で鍛錬を続ける。昨年は沖縄・宮古島にて。いずれも後輩の高橋光成投手(27)の自主トレに同行する形。「勉強するところがたくさんありますし」。年齢は関係ない。
先発投手6枠は固まりきっていない。チーム唯一のアンダースロー右腕として、その座をつかみたいところ。この自主トレで、股関節の体重移動に手応えをつかんだもよう。ブルペンでも1月としては自己最速の132キロをマーク。「今年の与座は違うなって思ってもらえるような準備を」と大きな目に決意がこもる。
7月には地元沖縄で公式戦が開催される。「僕にとっても、沖縄の応援してくださる方々にとっても、楽しみになるいいチャンスだと思うので」と里帰り登板を夢見つつ「そこだけじゃなくて、その前も後ろもしっかり働ければ」。昨季0勝11敗の高橋同様に、1勝4敗の与座も思うところは大きい。【金子真仁】